2020.9.11 (Fri)
長引く「低温経済」が続く中、企業は売上を伸ばすことができず、経費削減で利益確保をしようとしてます。今後少子高齢化が進み、益々その傾向が強まり、経営者は乾いた雑巾を絞るような努力を迫られることになるでしょう。その経費削減で、常に筆頭に挙げられるのは人件費です。少し目線を変えてみましょう。
「人件費には、経費の側面しかないのか?」と。確かに、読んで字のごとく、人件費ですから費用であり、経費と考えるのが妥当です。しかしながら投資と考えることはできないでしょうか?投資であれば、バランスシートに資産として計上しなければなりません。
話は変わりますが、欧州のサッカーのクラブチームの決算書には、選手が資産としてバランスシートに計上されています。詳しく言うと、選手の移籍金を選手登録権として無形固定資産に計上し、定額法で契約期間に渡って償却されます。また、選手登録権が、回収可能額を下回った場合は減損処理をします。一方契約金については、営業費用として契約期間に渡り損益計算書に均等計上されます。但しこれは移籍した選手のみが対象で、移籍金のないユースから上がってくる選手は資産計上されません。
日本では、高額な移籍金の場合、前払費用として資産計上され償却されているようです。まさに「人材」ではなく「人財」です。今後、間違いなく企業はAi導入を進め、定型の業務に関わる人件費の削減を進めていきます。その時、企業の優位性を左右するのは、確かな「人財」をどれだけバランスシートに積上げが、できているかではないでしょうか?となれば、人件費に投資の側面も見方を加えることも一案だと思います。
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